タコカバウータン

えらそうなことを言っていても気が小さいです。褒められて伸びるタイプです。

完璧なる読中リスト

とってもナイスなアイデアを思いついた! と興奮しているのですが、 世間のみなさんからはアホかいなと思われるかもしれない恐ろしさも…… 先日お友だちとのやり取りの中で、私には読みかけの本が21冊あることが判明。 そんなだらしなくあちゃこちゃ嚙りかけ…

2015年 本のベストテン

番外のアンドレ・ケルテスの写真集 さまざまな読書する人の姿が収められています。 人生最悪の1年は、読んだ本の数も当然例年より少ないのですけれども 1.『ゆかいな仏教』橋爪大三郎 大澤真幸 ええっー、仏教ってそういうもんなんですかー、と目から鱗がボ…

虚人の星

塾の課題で、初めて島田雅彦の小説を読了。 以下が提出したものです。↓ プロパガンダ小説の殺伐世界 島田雅彦『虚人の星』は、スパイへと育て上げられていく多重人格少年の物語と誰かさんを思わせる世襲ボンクラ首相の物語が交互に展開し、ついには交錯して…

『野火』だぶる

映画の『野火』を観なくっちゃとツイッターでつぶやいたら 塚本晋也監督ご本人から「ぜひ!」という返信が来て 舞い上がる私。これは行かねば。 12月1日1,000円で観られる映画の日に、下高井戸シネマへ出かけました。 (今思うに、監督から返信もらってうれ…

SAVE THE CAT の逆襲

翻訳した本が出ましたー。 いつもながら、大きい本屋さんにしかないと思いますが、出会ったら、パラパラ眺めて「おお、これはおもしろい」とか一発、周囲に向けてつぶやいていただけるとありがたいです。 訳者あとがき転載。たぶん叱られない。おらが書いた…

魔王

塾の課題で、人生初伊坂幸太郎。 消灯ですよ、と彼女は言った 伊坂幸太郎の「魔王」、「呼吸」の連作(『魔王』講談社文庫)がまず読者を引きつけるのは、10年前に発表されたとは思えないほど今の日本の状況と重なる、社会の不穏な空気だろう。そんななかで…

円卓

塾の課題です。 今回のお題は「戦後70年に読みたい本」 まったく別の本を考えていたのですが読む時間がなくなり 最近読んでおもしろかった本書に。 何を読んでもまあ「戦後70年」にはなんとなくつなげられるだろうとたかをくくっていたら、そう甘くはなかっ…

火曜日、西荻の古本屋は軒並みお休みだけれど……

銀行口座を作ろうと家を出た。ハンコを忘れて愉快なヒロキさん ♪ 愉快ちゃうわ。夕餉の買い物もたいしてない 。 悔しいのでまずは颯爽堂で AERAの 伊藤 計劃の記事を立ち読み。故ビィ君が愛読していたのでうちに何冊かあるけれど、私はそんなに読みたい〜と…

大冒険ひとり千鳥

西荻に千鳥というシブい縄暖簾の飲み屋がある。 夕方5時くらいにあいて、10時くらいには閉まる。 コの字型の大きなカウンターと小上がりが3席ほど。 店は明るく清潔で、数人の従業員がテキパキ働いている。 客層は主に爺さん。 2、3日前にテレビで西加奈…

火花

塾の課題です。時間に追われてババババと書いてしまいました。スミマセン、とどこかに向って謝る。 才能の残酷 「師弟関係の完成は破門だ」と言ったのは確か橋本治だったと思う。又吉直樹『火花』はひとりの若者が師を見出し、〝師匠の他からは学ばないと決…

悪魔の飽食

もち、塾の課題です。ベストセラーになったとき、うちにあって読んだ記憶があるのですが、うっすら覚えているのは人体実験されている人のショッキングな写真だけ。それは記憶違いなのか、問題があって削除されたのか、新版にはありませんでした。提出したも…

あらくれ

きのうの塾の課題でした。人生初徳田秋声。 提出したものは↓ その後の仁義なきあらくれ娘 徳田秋声『あらくれ』の主人公お島は冒頭18歳、〝その頃その界隈で男嫌いという評判を立てられ〟、〝手頭などの器用に産まれついていない〟分、せっせと荒仕事をこな…

或る女

前回の塾の課題です。 今日はもう塾の日だっていうのにね。 全身肉欲恋愛家 有島武郎『或る女』は、小説の全体が主人公の葉子がアメリカへの旅で過ごした船室さながら、閉塞感と不快な湿気に満ちている。 男を操るタクトと類稀な美貌を誇る葉子は常に周囲の…

ドルジェル伯の舞踏会

塾の課題です。でないと突然こんなもん読みませんよね。ちなみに普通に本屋に行って買うと こちらになりますが、岩波の鈴木力衛さん訳のほうがいいと 読み比べれば国民の97.8%が感じることでございましょう。(ヒロキの憶測) 鈴木さんのほうが先に訳してい…

武蔵野夫人

塾の課題です。課題でなかったら一生読まなかっただろうなあ。 提出したものは↓ 金のために死す 大岡昇平『武蔵野夫人』は敗戦後間もない東京郊外で展開する5角関係の心理を、ときおり評論家めいた論評を差し挟みつつ、ナレーター(地の文)が腑分けする小…

脚本を書くために知っておきたい心理学

新刊です。発売中です。大きな本屋さんにはあるかもしれません。あるといいな。 例によって、あまりに何度も読んでいるので、もはや客観評価は無理なんですけど 早速読んでくれた我が家君(ありがたいことです)に今朝、出がけに感想を聞くと 「うん、いいん…

ゴーマニズム宣言SPECIAL 新戦争論1

塾の課題です。 南の島でこんなドス黒い本を読んだ私は可哀想。 表現者としての退廃 私の涙は安い。何にでもほいほい泣くのだ。浅田次郎は読んだことがないが、読めば泣くのかもしれない。高校生のとき、どちらかと言えば嫌いだった麻丘めぐみがレコード大賞…

戦争プロパガンダ10の法則

塾の課題です。提出したものは↓ 無知と愚かさの時代に 2011年4月10日、素人の乱主催の〝高円寺原発やめろデモ〟へ家族・友人総勢3名で向かうとき、「私たちと主催者しかいなかったりしてね、ハハハ」とつぶやいたのは私だった。ところが意外にも、高円寺駅…

原発ホワイトアウト again

下北沢の古いビル。 本文とはなんも関係ないです。スミマセン。 以前一度登場した本ですが、塾の課題になってしまいました。 ので再登場。 ↓提出したものです。 だけど、書いてくれてありがとう 私は世界中の原発全部まるごと、この世からなくなってくれ〜と…

2014年 本のベスト10

我が家のお正月飾りなど。写真暗っ。鏡餅の蜜柑が変なのは、私がティッシュで作った偽物だから。 やっとこさ、毎年恒例のやつを。 『マシアス・ギリの失脚』池澤夏樹 『アンダーグラウンド』村上春樹 『教誨師』堀川恵子 『映画の構造分析』内田樹 『海辺の…

アンのゆりかご 村岡花子の生涯

今年最後の塾の課題 読み終わってリアルに吐き気がしました。 日曜に読了して木曜になってもまだ体に怒りがたぎっておりました。 心底嫌いな本なので、本の写真も載せたくないわ。 で、砂糖煮にされた方の写真を載せときます。 以下が提出したもの↓ 祖母の砂…

落日燃ゆ

塾の課題です。書きづらかった……。 提出したのは↓ つるりんと不可思議 東京裁判で絞首刑となったA級戦犯7人のうち、ただひとり文官であった広田弘毅の人生を描く城山三郎『落日燃ゆ』は、私の不勉強、無知も手伝って、なんだかつるりんと体の中に入ってしま…

『我関わる、ゆえに我あり』松井孝典

今月の塾の課題です。 提出したものは↓ チリ、アクタ、だもの 物心ついた頃から、死ぬのが、自分が消えてなくなってしまうのが、怖くてたまらなかった。だから、宇宙とか壮大な話は苦手だ。自分の存在のちっぽけさが、ぐいぐい胸に迫って、宇宙に比べたら、…

『アンダーグラウンド』、『約束された場所で』村上春樹

ハルキ、ノーベル賞取れず。って別にいいじゃん。世界中で翻訳されて、その名はあまねく知れ渡り、ファンがいっぱあい。一億なんて、ハルキには端金。無冠の帝王、ビバ、ハルキ! いや、そんなに大ファンてわけでもないんですけど、私。なぜか、全長編小説読…

あしたから出版社

今月の塾の課題は〝ブラック企業に勤めるあなたへ〟 む、難しい……。 提出したものは↓ あしたから、なんでもあり 「ブラック企業に勤めるあなたに」は、早くそんな会社やめましょう、以外、正直かける言葉がありません。命あっての物種、体と心が壊れてしまわ…

10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 ──SAVE THE CATの法則を使いたおす!

本日発売! 一生懸命翻訳したです。 最終週は日々14時間くらい働いておりました。(涙)ま、最初からちゃっちゃかやってなかった自分が悪いのですが……。 家事はほぼ全面放棄で、ビィ君は文句ひとつ言わず、外食やら店屋物やらに耐え、時間が あるときはおい…

『東京プリズン』赤坂真理

塾の課題です。 提出したのは↓ みんな猿 赤坂真理『東京プリズン』は、ものすごくざっくり言ってしまうと、アメリカの高校に留学した16歳の少女が、『天皇には戦争責任がある』という論題のディベートを強いられる話だ。それだけで十分ヘビーだけれど、この…

『体の贈り物』 レベッカ・ブラウン

今月の塾の課題は 「いまを生きるための一冊」 〝希望がみえない今日この頃、私たちに必要なのは、どんな本なのでしょう。〟 この問いかけを真っ向から受け止めちまった私は、 宝物のように大切な1冊、レベッカ・ブラウンの『体の贈り物』を選びました。 以…

『工場』小山田浩子

今月の塾の課題です。 提出したものは↓ 大便のようなタイトルは工場の大便なのかもしれない 〝工場は灰色で、地下室のドアを開けると鳥の匂いがした。〟鳥の匂い? 小山田浩子著『工場』は、いきなり生臭い感じで始まる。語り手牛山の面接が終わり、仕事が決…

トイレ本 富士日記(下)

トイレ本というのは、はっきり言って トイレでうんちをしているあいだに読む本です。 わっ、文字にするとなんだか、わっ、だな。 『富士日記』は上中とトイレで読了。 かなり期間をおいて目下、下。 日記ってトイレ本に向いてるんですね。 一日、一日、記述…