タコカバウータン

えらそうなことを言っていても気が小さいです。褒められて伸びるタイプです。

スーパー・センチメンタル・ジャーニー 3日目

ダイヴィングふつか目は少し海況がよくなってきたかな、のパダンバイ方面。

1本目のピアは海に入っていきなりブラック&オレンジ・ドラゴンネット(イッポンテグリの口の中ががオレンジ色のやつ)登場で、いつもながらのざくざく。

写真は……失敗しましたっ。

 

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ビア(桟橋)の柱にくっついているオオモンカエルアンコウ

真ん中のモスグリーンの石みたいなのが魚なのですよ。

体長40cmくらい。

 

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ここはかつてタンカーの着岸用の桟橋だったところで

こういう柱がずらり何十本と立ち並ぶ、独特の景色です。

桟橋上では地元のみなさんがこの鯵の群れなどを目当てに釣りをしています。

ときどきダイバーにも針が引っかかります。

 

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ピンボケごめん。鼻が黒くて可愛いよ〜。コロダイの幼魚。

15cmくらい。

 

2本目はパダンバイの沈船ポイント。

でも、沈船の写真はイマイチだったのでなし。

 

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のりちゃんがこれは珍しいと言っていたウミウシ

5mmくらい。mmっすよ。がんばってよく撮れた!

 

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板坂君、この子好きだよね。私も好きだよ。

5cmくらい。

 

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ギンガハゼ、黄色。10cmくらい。ずっと引っ込まずに写真を撮らせてくれました。

ありがとう。

 

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のりちゃんにぐいと引っ張られて、岩の下を見たら……

わかりますか? 黒字にドット柄。大きい丸ひとつ。

シモフリタナバタウオです。写真が拙くてすいません。

ちらりと見えてさっと消えてしまうことが多い魚なのですが

今回は岩の外へも出て、全身を見せてくれました。写真失敗。

なのでネットで見っけ。

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「あんなきれいなんですね」とのりちゃんも感心。

 

板坂君が亡くなる少し前、「いちばん好きな魚は?」と訊くと

「シモフリタナバタウオ」と答えました。

「それって単に見てないからじゃん」

そして、もう見られない。心の中で泣きました。

彼は2年ぐらい前からずっと、この魚が見たい見たいと言っていたのです。

レアものってわけじゃないけどヘンテコ。探してもあんま見つからないよなーっ、見かけてもちらりだよなってタイプの魚。

実は今年の3月、ガイドののりちゃんと私は見たのだけれど、少し後ろにいた彼は見られずじまい。

彼の死を伝え、彼を連れてバリに行きますとメールを出したら

のりちゃんが「板坂さんにシモフリタナバタウオをきっとお見せします」と返事をくれました。

その魚がダイヴィングふつか目にいきなり、しかもこんなにきっちり見られる形で出てきたのです。

海に潜ってて泣いたのは初めてです。普通泣く理由なんてないものね。

涙をマスクが隠してくれました。

 

沈船ポイントには観光潜水艦用に仏像が三体沈めてあるのだけれど、

うち一体首もげ状態。

アンコールワットを思い出しちゃう。

のりちゃん、何をしているのかなと思ったら

スロープの下へ転げ落ちてた首を運んできて

仏像修復中。

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私は写真を撮っただけだけど、

御利益あるかしら。

 

3本目はテンプル。

水温は27〜8度はあったのに、なんだかすごく寒かった。

疲れていたのかなー。2本目のあと、海面が少しうねって

船上で食べたランチをゲロってしまったし。

 

そして、ヒロキなんと、人生2度目の水中居眠り。

はっと気づくと、さっきけっこう遠くにあった岩が間近に!

いやいや、いかんです。

 

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我が家ではソウルシンガーと呼ばれているサザナミヤッコ君。

歌、うまそうでしょう。

我ながら、上手に撮れたなり。

 

実はまたまた写真には失敗しているのですが、

このあとナンヨウハギも見ました。

のりちゃんがなんでもないところを強く指していると思ったらそうだった。

 

さっきの会話の続き

「単に見てないからじゃん」のあとで

「じゃあ、ナンヨウハギ

これもレアものってわけじゃない。

ナンヨウハギなの?」

「うん、いそうでいないから」

 

これものりちゃんに伝えました。

返事は「確かに」

 

そのナンヨウハギまで出てきて

のりちゃんが見つけてくれて

また泣きました。

 

私は魂とか、そういうもの、信じられたらいいのに

楽になれるのに、と思いつつ

あまり信じられません。

人は死ぬと、もうすっかり消え去ってしまう

あっさりなくなってしまう

そんな気がしてならないのです。

だからとても寂しいし、怖い。

そんな私だけれども

シモフリタナバタウオが出て

ナンヨウハギまでやってきて

ひょっとしたら板坂君、一緒にここにいるのかなと

ほんのり思えた今日のダイヴィングでした。

私にそう思わせてくれたすべてに感謝。