タコカバウータン

えらそうなことを言っていても気が小さいです。褒められて伸びるタイプです。

鰻屋さん

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大好きな鰻屋さんの鰻重

 

阿佐ヶ谷で映画を観た帰り、思い切って以前から気になっていた鰻屋さんに入ってみた。

一階のカウンター席に通される。ひとりには気楽でいい。メニューを見る。白焼きがない! 鰻屋で白焼きないって、それはもうダメだよ。どうせひとりじゃ白焼きまでは食べられませんけど。いきなりがっかりする。肝焼きもない。

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大好きな鰻屋さんの肝焼き。ヒレ焼きもとても美味しい。

 

鰻重並を注文。みなさん、鰻重のランクはひたすら大きさですからね。

40分かかります、とかは言われなかった。不安。焼き置きを出すのか?

迷ったけど、せっかくの鰻だもの、ビールを頼むことにする。生と瓶としか書いてないので銘柄を訊いてみると、ホールのおばさんは怪訝な顔ながら「どちらもサッポロです」よかた。スーパードライとか飲みたくないもの。鰻にジョッキは違う気がして中瓶にする。それなら日本酒だろ、とは言わないで〜。ひとりで初めての店で、そこまでゆるゆるはね。

コップ1杯半ほど飲んだところで、やはり黙々とビールを飲むのもと、肝煮というのを頼んでみた。と、注文を取ってすぐ、おばさんが漬物を「お先に出しときますね」と。これをもちょっと〝先に〟出してくれたら、肝煮頼まなかったのに、と内心憮然。そもそも気の利いた店だと、ビール頼むとちょっとした突き出しみたいの出すよなあ。

しかし、肝煮はなかなか美味しかった。そして案の定、肝煮もビールもまだある時点でとっとと鰻重が来た。やはり、注文が入ってから裂いてって店じゃないんだ。ある程度の工程までやっちゃってるんだ。まだビールがありつつも、鰻重も食べてみる。けっこう美味しい。がそこにたたみかけるように、私の大好きな肝吸いも来た。まだビールあるんだよ〜。そこにお吸い物持ってくるかなあ。想像力というか、客への心配りがゼロじゃないか。私でもそれくらいの気遣いはできるぞ。

ビールが終わって肝吸い。けっこう美味しいと思ったあとに、舌に妙な旨み成分みたいなものが残る。化学調味料? 小1時間で完食して店を出た。味の素味的なものは、帰り西荻の駅に着く頃まで口に残っていた。

いいんだこうやって、1軒、1軒、消していくんだ。

 

肝焼きにぬる燗、お漬物で、ゆるゆる白焼きが来るのを待って、白焼きが終わった頃に鰻重が来て半分こ。でも、肝吸いはふたつ。ふたりでそんなふうに鰻屋さんを堪能していた頃が恋しいです。

 

大好きな鰻屋さん。行きたいよ〜(;_;)

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